業務ソフトの動作環境がそろわず、操作が安定しない
同じ業務ソフトを使用していても、パソコン、OS、ブラウザ、拡張機能、設定などの条件が異なると、利用者によって動作や表示が変わることがあります。
あるパソコンでは使えるのに、別のパソコンでは動かない。更新後に一部の操作だけができなくなった。不調が起きても、正常に動いている環境との違いを確認できない。こうした状態では問題の切り分けに時間がかかり、その場しのぎの設定変更が増えていきます。
アーテック福岡では、業務ソフトを利用するために必要な環境を確認し、共通の基準として整理します。設定、動作確認、例外、変更履歴を記録し、担当者やパソコンが変わっても同じ条件で利用できる状態を目指します。
よくあるつまずき
- パソコンごとにOSやブラウザの状態が異なる
- 必要なソフトや拡張機能がそろっていない
- 利用者ごとに設定内容が異なる
- 更新後に一部の機能が使えなくなる
- 正常に動く環境との違いを比較できない
- 不調のたびに別の設定を試している
- 一時的な例外設定がそのまま残っている
- 誰が何を変更したのか記録されていない
- ソフト提供会社へ伝える情報が整理されていない
整備の進め方
1.利用している環境を確認する
業務ソフトを利用しているパソコンや利用者について、次の内容を確認します。
- パソコンと利用者
- OSと更新状況
- 使用しているブラウザ
- 必要なソフトや拡張機能
- ネットワークへの接続方法
- ログインに使用するアカウント
- 接続するプリンターや周辺機器
- 正常に動作している機能
- 現在発生している不具合
すべての端末を一律に変更する前に、まず現在の違いを整理します。
2.動作環境の基準を決める
正常に利用するために必要な条件を整理します。主な確認項目は次のとおりです。
- 使用するパソコンの条件
- OSと更新状況
- 使用するブラウザ
- 必要なソフトや拡張機能
- アカウントと権限
- ネットワークや接続先
- 周辺機器との接続
- 起動や終了の方法
- 利用開始前の確認項目
外部サービスや業務ソフトの対応条件は変更されることがあるため、実際の仕様や契約内容を確認したうえで基準を決めます。
3.共通設定と個別設定を分ける
すべての利用者に必要な共通設定と、担当業務によって異なる個別設定を分けます。個別設定が必要な場合は、次の内容を記録します。
- 対象となる利用者や端末
- 個別設定が必要な理由
- 設定内容
- 承認者
- 実施日
- 見直す時期
理由が分からない設定をそのまま複製せず、必要性を確認します。
4.設定から確認までの手順をそろえる
業務ソフトの準備を、次の順番で進めます。
- 対象となるパソコンと利用者を確認する
- 必要な環境とアカウントを確認する
- 共通設定を行う
- 必要な個別設定を行う
- 業務で使用する操作を確認する
- 確認できなかった項目を分ける
- 設定内容と確認結果を記録する
- 利用者へ必要事項を引き継ぐ
インストールやログインができたことだけで完了とせず、実際の業務で必要な操作まで確認します。
5.更新前後の確認項目を決める
OS、ブラウザ、業務ソフトなどを更新する場合は、更新後に確認する業務を事前に決めます。主な確認項目は次のとおりです。
- 正常に起動できるか
- ログインできるか
- 必要なデータを開けるか
- 登録、編集、保存などの操作ができるか
- 印刷や出力ができるか
- 外部機器や他のサービスと連携できるか
- 複数の利用者で同じ操作ができるか
業務への影響が大きい場合は、実施日時や元の状態へ戻す方法も確認します。
6.不調時の比較方法を決める
問題が起きた場合は、正常に動いている環境と比較します。次の項目を同じ順番で確認します。
- 端末
- OSと更新状況
- ブラウザ
- ソフトや拡張機能
- アカウントと権限
- ネットワーク
- 周辺機器
- 直前の変更
- 発生する操作と表示内容
設定を無作為に変更せず、どの違いが動作に影響しているのかを一つずつ確認します。
7.例外設定を管理する
一時的な対応や、特定の利用者だけに必要な設定を行う場合は、次の内容を記録します。
- 対象者または対象端末
- 設定が必要な理由
- 実施した内容
- 承認者
- 利用開始日
- 終了予定日または見直す時期
例外設定を追加したままにせず、定期的に継続、変更、削除を判断します。
8.変更内容と確認結果を記録する
設定や動作環境を変更した場合は、次の内容を残します。
- 実施日時
- 対象端末と利用者
- 変更した理由
- 変更前の状態
- 実施した内容
- 動作確認の結果
- 発生した問題
- 元へ戻した内容
- 未確認事項
- 次回見直す時期
過去の変更履歴を確認できれば、不調が起きたときの切り分けや、次の端末設定に活かせます。
整備後に目指す状態
- 業務ソフトを利用するための条件が分かる
- パソコンごとの環境差を確認できる
- 共通設定と個別設定が分けられている
- 新しいパソコンにも同じ手順で設定できる
- 更新前後に確認する業務が決まっている
- 不調時に正常な環境と比較できる
- 例外設定の理由と期限を確認できる
- 設定変更と動作確認の履歴が残っている
- 担当者が変わっても、必要な確認を進められる
動けばよい、で終わらせない
業務ソフトが一度動作しても、パソコンの入替えやOS、ブラウザの更新によって利用環境は変わっていきます。利用者ごとに異なる設定を続けていると、不調が起きたときに違いを確認できず、対応が属人化してしまいます。
必要な動作環境、設定手順、確認項目、例外、変更履歴を整理しておくことで、環境が変わっても見直せる状態をつくれます。
アーテック福岡では、業務ソフトの設定だけでなく、利用環境の基準、動作確認、更新、例外管理、変更履歴までを会社のIT環境整備として整えます。
なお、実際の対応可否や必要な設定は、利用している業務ソフト、契約内容、端末構成、提供会社の仕様を確認したうえで判断します。