業務ソフトの更新や変更に追いつかない
業務ソフトやクラウドサービスは、提供会社による更新や仕様変更によって、画面、操作手順、利用できる機能などが変わることがあります。
変更内容を確認する人や、業務への影響を判断する流れが決まっていなければ、利用者から問い合わせがあって初めて変化に気付くことになります。
また、更新のたびに個別対応を行っていると、誰へ何を案内したのか、どの業務に影響したのか、対応が完了したのかを確認できません。
アーテック福岡では、利用している業務ソフトやクラウドサービスを整理し、更新情報を確認する対象と担当者を決めます。
変更内容、業務への影響、確認結果、利用者への案内を記録し、次の更新にも同じ流れで対応できる状態へ整えます。
よくあるつまずき
- 更新後に画面や操作手順が変わり、問い合わせが増える
- 更新内容を確認する人が決まっていない
- どの利用者や業務に影響するのか分からない
- 更新情報がメールや管理画面などに分かれている
- 変更後に確認する操作が決まっていない
- 利用者への案内内容が担当者ごとに異なる
- 以前の画面や操作方法を前提とした手順書が残っている
- 変更内容や対応結果が記録されていない
- 一時的な回避方法がそのまま運用として残っている
整備の進め方
1.確認するサービスを整理する
会社で利用している業務ソフトやクラウドサービスを一覧にします。
主な確認項目は次のとおりです。
- サービス名
- 利用目的
- 主な利用者
- 管理者
- 契約を管理する人
- 業務への影響
- 更新情報の確認方法
- 問い合わせ先
すべてのサービスを同じ頻度で確認するのではなく、停止や変更による業務影響が大きいものから整理します。
2.更新情報を確認する担当を決める
サービスごとに、更新情報を確認する人と、業務への影響を判断する人を決めます。
確認する場所は、サービスによって異なります。
- 管理画面のお知らせ
- 提供会社から届くメール
- 公式のお知らせ
- 契約先や販売店からの案内
- ソフト内に表示される通知
確認した情報を個人のメールだけに残さず、必要な人が確認できる場所へ記録します。
3.変更内容を整理する
更新情報を確認したら、内容を次のように整理します。
- 画面や表示だけが変わるもの
- 操作手順が変わるもの
- 利用できる機能が変わるもの
- 設定変更が必要なもの
- 管理者による対応が必要なもの
- 利用者への案内が必要なもの
- 現時点では業務への影響がないもの
- 詳しい確認が必要なもの
すべての更新へ同じ対応を行わず、業務への影響に応じて扱いを分けます。
4.影響する利用者と業務を確認する
変更内容に関係する利用者、業務、データ、外部サービスとの連携を確認します。
主な確認項目は次のとおりです。
- 影響を受ける利用者
- 変更される操作
- 使用できなくなる可能性がある機能
- 連携しているソフトやサービス
- 顧客対応や締切への影響
- 更新後に確認する必要がある業務
- 利用者への案内が必要な時期
影響範囲を確認できない場合は、推測で断定せず、追加確認が必要な項目として残します。
5.対応する優先順位を決める
確認した変更は、対応のタイミングごとに次のように分類します。
事前対応が必要なもの
設定変更、利用者への案内、手順書の修正などを、変更前に行う必要があるものです。
変更後に確認するもの
自動更新後に、画面、操作、データ、連携などを確認するものです。
記録のみ行うもの
現時点では業務への影響がなく、変更内容だけを記録するものです。
追加確認が必要なもの
提供会社や契約先への確認、実機確認などが必要なものです。
緊急性だけでなく、業務への影響や確認にかかる時間も踏まえて順番を決めます。
6.変更後の確認項目を決める
更新後は、実際の業務で使用する操作を確認します。
主な確認項目は次のとおりです。
- ログインできるか
- 必要な画面を表示できるか
- データを閲覧、登録、編集、保存できるか
- 印刷やデータ出力ができるか
- 承認や共有の流れが動くか
- 他のソフトやサービスとの連携が動くか
- 利用者の権限が変わっていないか
- 操作手順や画面表示が変わっていないか
実際の確認項目は、利用しているサービスと業務内容によって異なります。
7.利用者へ案内する
利用者へ影響がある場合は、必要な内容だけを整理して案内します。
案内には、次の内容を含めます。
- 何が変わるのか
- いつから変わるのか
- 誰に影響するのか
- 操作方法がどのように変わるのか
- 利用者が行うこと
- 問題が起きた場合の連絡先
- 現時点で未確認の内容
更新情報をそのまま転送するのではなく、社内の業務に関係する内容へ絞って伝えます。
8.手順書や運用ルールを見直す
画面や操作方法が変わった場合は、社内の手順書や案内資料も確認します。
修正が必要な場合は、古い手順を残したままにせず、現在の操作方法へ更新します。
一時的な回避方法を使用した場合は、正式な運用へ変更するのか、期限付きで使用するのかを決めます。
9.変更内容と対応結果を記録する
更新や仕様変更への対応後は、次の内容を記録します。
- 確認した日
- 対象となるサービス
- 変更内容
- 影響する利用者や業務
- 実施した対応
- 動作確認の結果
- 利用者へ案内した内容
- 手順書の修正内容
- 未確認事項
- 次回確認すること
記録を残すことで、次の更新時に同じ確認や案内を一から作り直すことを減らします。
整備後に目指す状態
- 利用している業務ソフトやクラウドサービスを確認できる
- 更新情報を確認する担当者が決まっている
- 変更内容と業務への影響を分けて整理できる
- 対応が必要な利用者や業務を確認できる
- 更新後に確認する操作が決まっている
- 利用者へ必要な内容を案内できる
- 手順書と実際の画面や操作が一致している
- 変更内容、対応結果、未確認事項が記録されている
- 担当者が変わっても、同じ流れで対応できる
すべての更新に追い続ける必要はありません
業務ソフトやクラウドサービスでは、細かな変更も含めて多くの更新が行われます。
すべての情報を詳しく確認し続けることは、社内の負担になります。
まず押さえておきたいのは、会社の業務に影響するサービスを把握し、確認する対象と担当者を決めておくことです。
更新内容を、事前対応が必要なもの、変更後に確認するもの、記録だけでよいものに分けることで、必要な対応へ集中できます。
アーテック福岡では、ソフトの更新作業だけでなく、更新情報の確認、影響判断、動作確認、利用者への案内、変更履歴の記録までを、会社のIT環境整備として整えます。
実際の変更内容や対応方法は、利用しているサービスの最新仕様、契約内容、管理者権限を確認したうえで確定します。